-
MPEG2 リアルタイムコンコーダ/デコーダ
MVR-D2000
特長
リアルタイム・エンコード
ビデオおよびオーディオ信号をリアルタイムに圧縮し、PC のハードディスクに記録します。エンコードされたデータをユーザープログラムにメモリ上で引き渡すことも可能です。
リアルタイム・デコード
記録されたファイルをハードディスクから読み出し、伸長してビデオ信号に戻します。デコードすべきデータをユーザープログラムからメモリ上で引き取ることも可能です。
先進技術である MPEG2 に対応
ビデオの圧縮方式は、DVD などに使用されている MPEG2 方式、ビデオ CD などに使用されている MPEG1 方式のいずれの圧縮 / 伸長にも対応しています。
※ MVR-D2000 では、直接 DVD ビデオやビデオ CD のタイトル作成は行えません。市販のオーサリングソフトや CD-R/RW ライティング・ソフトウェア等が別途必要になります。
DV-MPEG ファイルコンバータで高速 MPEG2 変換
DV-MPEG ファイルコンバータ付属の DV-MPEG ファイルコンバータにより、DVRex/DVRaptor/EZDV で作成した AVI ファイルを、ほぼ実時間 (※) でMPEG2 ファイルに変換します。
※Pentium III 500MHz x 2 の CPU を搭載した PC で計測したところ実時間の約 1.05 倍、Pentium II 300MHz(x1)では実時間の約 1.5 倍の処理時間を要しました。(社内計測値)
Premiere プラグインを添付
Adobe Premiere 上から MPEG キャプチャ / MPEG 出力を行うためのプラグインを添付しています。
RexEdit からの MPEG 出力に利用可能
DVRex-RT 専用編集ソフト RexEdit 上からの MPEG1/2 出力に利用できます。タイムライン上から必要な範囲だけを選択できるので、効率的に作業を行えます。
映像と音声の多重化処理
次のような種々の処理が可能です。
ビデオとオーディオを多重化して1つのファイルに記録(プログラムストリーム)
ビデオとオーディオをエンコードしてそれぞれ別個のファイルとして同時に記録(ビデオおよびオーディオの各エレメンタリーストリーム)
ビデオをエンコードし、オーディオは非圧縮の PCM データとしてそれぞれ別個のファイルに同時に記録(ビデオエレメンタリーストリームおよびWAVE ファイル)
ビデオまたはオーディオを単独でエンコード(エレメンタリーストリーム)
ビデオ・オーディオ出力
エンコードするためのビデオとオーディオの入力端子はもちろん、デコードしたビデオ / オーディオの出力端子も備えていますので、出力を TV やビデオデッキに接続して、入力信号をモニタしたり、再生出力を表示・録画することができます。
PC 画面へのオーバーレイ表示
入力しているビデオのモニタリング映像やハードディスクから再生する映像を、PC のディスプレイ上になめらかな動きで表示するオーバーレイ表示機能(※) を装備しています。 オーバーレイは、ビデオ出力と同時に表示可能です。
※オーバーレイ表示を行うには、使用するグラフィックボードが DirectX の機能をサポートしている必要があります。また、使用するマザーボードの種類や表示解像度、リフレッシュレートの設定などによっては実現できないこともあります。
ハーフサイズの PCI ボード
ハーフサイズの PCI ボードに実装されていますので、ほとんどの PCI スロットに装着可能です。
録画・再生の GUI
MPEG Station ビデオデッキの感覚でハードディスクへの記録・再生をコントロールできるアプリケーションソフト「MPEG Station」が付属していますので、すぐにエンコード・デコードが可能です。
ソフトウェア開発キットを付属
MVR-D2000 の機能を活かしたアプリケーションを作成するための開発キット(SDK)が付属しています。 お客様のアプリケーションに MVR-D2000 をコントロールする機能を組み込み、マルチメディア応用システムの構築にご利用いただけます。映像ネットワークシステムの構築等に必要な、メモリ経由のデータ授受も可能です。(※)
※ メモリ経由のデータ授受は、プログラムストリームのみで可能です。
仕様
ビデオ入出力信号 |
NTSC/PAL |
---|---|
ビデオ入力端子 |
7ピンミニDINコネクタ |
ビデオ出力端子 |
7ピンミニDINコネクタ |
入力映像調整 |
入力映像(録画時)、出力映像(再生時)をPCの画面にオーバーレイ可能 |
オーバーレイ表示 |
入力映像(録画時)、出力映像(再生時)をPCの画面にオーバーレイ可能※Windows の DirectXによるオーバーレイ機能に対応したディスプレイハードウェア・ソフトウェアが必要です。 |
オーバーレイ映像調整 |
入力映像、出力映像のオーバーレイの映像を調整可能(Brightness, Contrast, Saturation) |
ビデオ圧縮 |
ISO/IEC 13818-2(MPEG-2) |
プロファイル,レベル |
MP@ML, MP@LL, SP@ML |
対応形式 |
720×480(NTSC), 720×576(PAL) |
352×480(NTSC), 352×576(PAL) |
|
352×240(NTSC), 352×288(PAL) |
|
フレームレート |
29.97fps(NTSC) |
ビデオビットレート |
MPEG2 Standard 4M~15Mビット/秒 |
GOP構成 |
IBBP(M=1~3, N=1~30 で指定可能) |
オーディオ入力 |
LINE IN RCAピンジャック(赤/白) |
オーディオ出力 |
LINE OUT φ3.5mm ステレオミニジャック |
オーディオ入出力レベル |
フルスケール 2V rms |
オーディオサンプリング周波数 |
32kHz, 44.1kHz, 48kHz |
オーディオビット幅 |
16ビット |
オーディオ圧縮 |
ISO/IEC 11172-3 Layer 2 (ソフトウェアによるリアルタイム処理) |
オーディオビットレート |
128, 160, 192, 224, 256, 320, 384Kビット/秒 |
多重化 |
ISO/IEC 13818-1 MPEG2 プログラムストリーム |
使用資源 |
PCIコンフィグレーション時に割り当てられる1つ |
PCIコンフィグレーション時に割り当てられる512バイト |
|
消費電流 |
+5V 1.5A, +12V 160mA, -12V 100mA |
ボードサイズ(mm) |
175 x 107 |
ボード質量 |
200g(付属品を除く) |
複数枚ボードの同時使用
1台のPCに複数枚のMVR-D2000をインストールし、同時に使用できます。論理的には64枚までですが、実際にはバスやCPUやHDDなどの能力により、またビットレートにより、2~6枚が上限になります。ただし、PC画面上に同時表示するオーバーレイの数は、グラフィックスボードの制約から、1個のみになります。残りのボードは、ビデオ入出力のみでご使用ください。
動作環境
PC本体 |
使用可能なPCIバススロット(PCI Ver.2.1以上)が1つ以上ある Pentium II 266MHz以上のCPUを持つPC/AT互換機。 |
---|---|
メモリ |
64MB以上 (AVIからMPEGへのファイル変換機能を使用する場合は 96MB以上) |
表示モード |
640×480以上・16bit color以上 |
使用可能温度範囲 |
5~45℃ |
対応OS |
Microsoft Windows 95 OSR2 日本語版 |
S3社製 Savage4 グラフィックチップ搭載ディスプレイカード使用時には、オーバーレイ表示できない、ハングアップするなど製品が正常に動作しない場合があります(ただし MVR_T.EXE は、S3社製 Savage4 グラフィックチップ搭載ディスプレイカードでオーバーレイ表示可能と判定します)。当社では Creative 社製 3D Blaster SAVAGE4 でこの現象を確認しています。