MEDIAEDGE

お客様導入事例
株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント様

新球場ES CON FIELD HOKKAIDOの映像分析システム撮影機材として「QDCAM」と「QDVS」をご採用いただきました

株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント様


「HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE」は、自然と共存をテーマに約32ヘクタールという広大な敷地の中に、ショッピングやグルメ、球場内温泉施設、グランピング、体験型アミューズメントなど、さまざまなエンターテイメントを楽しむことができる球場施設として2023年に北海道北広島市に誕生しました。北海道日本ハムファイターズの新たな本拠地となる、新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO」を含めた北海道ボールパークFビレッジのボールパーク全体のマネジメント業務、新球場運営業務、プロ野球関連興行業務などを対応されています。
この球場には選手のプレイを分析する映像分析システムが設置され、MEDIAEDGE株式会社のスポーツ向けハイスピードカメラ「QDCAM」と、録画/再生切換型スローモーションサーバー 「QDVS-1000」を撮影と収録のための機材として
ご採用いただきました。





株式会社北海道日本ハムファイターズ
関口様
映像関連、ビデオコディネーター業務
映像にまつわる業務全てを対応

お客さまの課題

以前より選手から、フォームの確認をさまざまな角度でできるだけ細かく確認したいという要望がありました。映像を切り替えた際に、全く同じタイミングの映像を映像分析システムで取り扱いできるようなカメラシステムを探されていたそうです。
また、試合中の選手の映像を全て収録してしまうと、収録ストレージにかかるコストも多くなり、必要な映像を切り出してくるのも時間がかかってしまうため、この問題についても解決をしたいと考えられていました。


MEDIAEDGEからのご提案

各選手の動きをできるだけ細かく確認できるようにするために、1秒間に240コマの映像をFullHDで撮影することができるスポーツ向けハイスピードカメラ「QDCAM」と、その映像を撮影して映像分析システムに映像を取り込ませることができる機器と録画/再生切り替え型スローモーションサーバー「QDVS-1000」をご提案させていただきました。

複数のカメラを完全に同期して露光

カメラを複数台設置する場合、その設置場所とカメラの距離の違いによって、露光タイミングにズレが発生し、完全に同じタイミングの映像を撮影することができないという問題が発生します。QDCAMは、設置距離の違い(カメラケーブルの長さの違い)に関わらず複数のカメラの露光タイミングを1000万分の1秒以下で同期させることが可能です。(日本特許第6635635号) 標準的なバットスイングで計算すると、誤差は0.00278mm以下となりますので、精密な分析を行うことも可能なレベルになっています。

ピッチャーとバッターの映像を4方向から撮影

QDCAMの映像は、光伝送装置「カムサイト・ユニット」によって球場内のアナリストルームに送られ、QDVS-1000によって収録されます。ピッチャーとバッターに対して前後左右の映像が撮影できるようカメラ8台を設置。全ての映像が240フレームで完全に同期して撮影できるようになっています。

画像認識技術による自動RECトリガー

全ての映像を収録し続けた場合、必要なストレージ容量が多くなるだけでなく、必要なシーンを探して切り出すという操作も必要になるため、コスト的にも使いやすさにも影響がありました。本システムでは、QDCAMを別途設置し、その映像を自動的に処理することで録画の開始と停止を制御するよう設計しました。画像認識による1球切り(1球毎に切り出す仕組み)は、高い精度で、実際の投球・牽制球等を検出することができます。それを元に、各カメラの録画開始点のトリガー信号を発報し、自動で1球毎のデータを作成することが可能になります。 この録画ファイルは、映像視聴システムを組み合わせることで、より効率的にスポーツ映像分析を行うことができるようになります。 また、収録に必要なディスク容量も常時録画と比較するとかなり少なくなりますので、ストレージのコストダウンも同時に実現しています。

ハイスピードカメラ映像を選手育成に活用

プロの野球選手は、良い結果を自ら生み出すために使用するツールに対しても非常に拘られるそうです。見れば分かり、言えば理解して自らを変化させていくことができるのがプロフェッショナルであり、そのためのベースとなる視覚化、数値化したデータをより詳細に集めていきたいという要望をいただいていたそうです。例えばピッチャーのボールの握り方、リリースのタイミングなどを撮影する場合、30フレームや60フレームといった一般的に使用されるカメラで撮影される映像の数よりもより多くの映像を得ることができるハイスピードカメラの導入が望まれていました。 ハイスピードカメラそのものは、市場にないわけではないのですが、より多くの情報が得られるよう多数のカメラを設置するにあたってはそのコストも大きなハードルになっていたそうです。MEDIAEDGEではハイスピード240フレームでの収録が可能なQDCAMをご提案させていただくことで、コストパフォーマンスに優れた映像解析システムの構築を実現いたしました。

 

導入の決め手

トータルパッケージでのシステム導入を希望

今回のシステムの構築にあたり、他社製品との比較検討も行ったとのこと。フレーム数だけで言えばQDCAMよりも多くのフレーム数を記録することができる海外製のカメラも検討対象に入っていたのですが、システム全体として稼働させる上で発生すると予想されるさまざまな課題をチャレンジしない球団とのイメージを受けるため、同じ目線で相談しながら、解決していけるパートナーとしての評価いただきました。

そうした中でMEDIAEDGEの提案は、カメラ、収録装置だけでなくシステム全体がパッケージとして提案されているということ、日本のメーカーで言葉や時差の壁もなく安心してサポートやカスタマイズを頼むことができるメーカーという点を高くご評価いただきました。

最後の決め手はサポート

「カメラや録画装置などの機材の性能はもちろんですが、新球場のシステムを相談してから足掛け3年、MEDIAEDGEは共にシステムの構築を行ってくれただけでなく、さまざまなカスタマイズの要望にも親身に対応をしてくれたのが一番の評価につながりました。」というコメントを関口様からいただきました。 新球場でのシステム構築の参考にするため、鎌ケ谷にあるファーム施設にとあるメーカーのカメラを導入して運用をされたそうなのですが、この時はコスト重視で機種選定を行われたそうです。そのシステムでいくつかトラブルが発生し、その問題の解決の大変さから、新球場においては、安定的に運用できるシステムを、コストも抑えながらバランスよく構築することが重要だという意識を持つようになられたそうです。 そうした中で、ES CON FIELD HOKKAIDO仕様でシステムを構築し、トラブルにもきちんと対応してくれる窓口を持ったMEDIAEDGEの提案を高くご評価いただいたそうです。

球場上部での工事風景

選手にも好評 拡張性も魅力

MEDIAEGDEのQDCAMカメラシステムは、アングルを変えたり、台数を増やしたりなど多岐にわたる要望にも応えることができる拡張性の高さも魅力的だったとのこと。 センターカメラの取り付け位置も非常に好評で、正確なボールの軌道を観測することができる点も高くご評価いただいています。 カメラの性能について選手からも「映像が綺麗だね」とコメントをいただくなど、性能、画質面もお客様のご要望にお応えすることができました。 実際に、投手のフォームチェックに複数事例、活用があり修正に一役買いました。

概略構成図

今後のQDCAM,QDVSに期待すること

今回導入したQDCAMカメラシステムでは数値やトラッキングデータと選手の感覚にまだ違和感があるところがあるそうです。こうした違和感は、フレーム数を増やしていくことで緩和していけるのではないかと思いますので、撮影できるフレーム数をより多く増やしていっていただけることにご期待をいただきました。カメラ単体の機能だけでなく、システムを含めてさまざまなバリエーションの機能を豊富に用意し、MEDIAEDGEとしての強みを出してほしいですとのコメントを最後にいただきました。私たちMEDIAEDGEは日本ハムファイターズ様の勝利に貢献するべく、多くの選手が高いパフォーマンスを発揮できる環境の実現のため、さらなる進化とご提案を行ってまります。

 

株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント
HP:https://www.hkdballpark.com/