MEDIAEDGE

お客様導入事例
伊万里ケーブルテレビジョン株式会社様

シンプルな操作方法で使いやすさを実現

伊万里ケーブルテレビジョン株式会社様

九州の佐賀県西部に位置する伊万里市は、美しい天然の良港である伊万里湾に抱かれた街であり、かつては「古伊万里」として栄えた港町です。
街のあちこちで「古伊万里文化」の香りを感じることができ、季節ごとにかつての面影をしのぶことができます。
伊万里ケーブルテレビジョン様は、ケーブルテレビネットワークを通じてテレビ映像の再送信や自主番組の放送、そして地域情報のインターネット化を推進しています。地域へのサービスの徹底的なサポートに取り組んでいます。
その取り組みと一環として今回、ネットワークカメラなどのストリーム映像を活用し、通常時と緊急時の両方に対応したスケジュール編成を準備し、事象発生時に即座に切り替えができるマルチ映像表示システムを導入していただきました。


伊万里ケーブルテレビジョン株式会社
常務 取締役 大鋸あゆり様
放送部制作課 浜口 慶太様

お客さまの課題

2019年、2021年に佐賀県を襲った豪雨災害は、伊万里市でも大きな被害となり、いつどこで起こるかわからない災害の恐怖を突き付けました。
利用者の身の安全を確保する一助として、河川の状況や道路の冠水をネットワークカメラの整備を進めようと事業化。複数台数の情報カメラをリアル放送するシステムが必要となったそうです。


MEDIAEDGEからのご提案

昨今の自然災害等の増加により情報カメラの重要性が高まっていることから、弊社でもネットワークカメラなどのストリーム映像の活用システムは以前よりご要望いただいておりました。
それにプラスして、収録済みの映像・PC映像などを任意のスケジュールにて再生可能にし通常時のスケジュール編成と、緊急時のスケジュール編成を準備し、事象発生時の切替を簡単に行えるDisplay Content Manager(以下DCM)やMEDIAEDGE Encoder/Decoderによるマルチ映像表示システムをご提案させていただきました。

災害から市民を守るためのリアルタイム放送システムを構築

2019年と2021年に佐賀県を襲った豪雨災害は、伊万里市でも大きな被害をもたらしました。このような予測困難な災害への取り組みとして、伊万里市民の安全確保のため、河川の状況や道路の冠水状況を把握するためのネットワークカメラの整備とリアルタイムで放送するシステムのご要望をいただきました。
収録済みの映像やPC映像を任意のスケジュールで再生できる機能を追加し、通常時と緊急時のスケジュール編成を行い、事象発生時に簡単に切り替えられるマルチ映像表示システムであるDisplay Content Manager(以下DCM)やMEDIAEDGE Encoder/Decoderをご提案いたしました。またカメラについては信誠商事様にご協力いただきました。

市民の安全を守る理想の防災情報発信を求めて

市民の安全を守るための理想的な防災情報発信の実現に向けて、以下の課題や取り組みがありました。
1.カメラの増設:以前は国交省や佐賀県所有の河川カメラの映像を使用していましたが、自社所有のカメラはわずか1台でした。2019年と2021年の豪雨災害を教訓に、河川や道路のカメラの増設を検討しました。
2.受信側の機器増設と一元管理システム:ネットワークカメラと受信側の機器の増設が必要となり、これらを一元管理することができるシステムが必要になりました。
3.管理運用の改善:以前はカメラ以外のシステムも外部業者に依存していたことから、防災情報の発信に課題がありました。送出編成から放送のレイアウトまでの自社での一元管理を実現する必要がありました。
今回新たに導入したシステムでは、以下の機能が実現されました。
•既設カメラと新設カメラのストリームを受信し、自由なデザインの背景に表示可能。
•通常時と緊急時のスケジュール編成を事前に準備し、事象発生時に簡単に番組変更が可能。
•コンテンツ管理ソフトウェアのDCMを使用した番組スケジュール編成。
•中継機「ME-IPTRMK1」を使用してカメラと河川事務所からのストリームを中継し、サーバーや表示装置など複数の受信端末にストリームを分配。
•防災チャンネルの送出には予備機も設置し、不測の事態にも対応可能。
•防災チャンネルの切り替えは付属リモコンを使用することでシンプルな操作を実現。
•静止画サーバーを設置し、受信しているストリームから静止画を切り出すことで、静止画での情報提供も実現。同時にこのサーバーは佐賀国道管理事務所からの河川交通画像の受信も担当しています。
•河川事務所の映像及び自社カメラの増設設置と、将来的な増設まで含めた要望に柔軟に対応できる提案を行いました。

市民の安全を守るため市内各所に設置されたネットワークカメラ

省スペースかつシンプルな使い勝手を実現

新たに導入したシステムでは、操作がシンプルになり、機器の設置スペースもコンパクトにできることから、他社と比較しても、希望する機能を最も簡単に実現んできる点が決め手となったそうです。 特に、河川や道路の映像の受信や静止画、音声(BGM)VTR映像、文字スクロールなど、すべてを自由に組み合わせたレイアウト制作が可能であることが大きな要素でした。 現在、河川や道路のカメラを4画面で構成しているそうです。旧型カメラはSDサイズであり、新たに導入したカメラはHDサイズです。映像が混在する状況での枠組みに悩んでいましたが、DCMの自由なレイアウト制作機能により、PNG形式の背景を重ねる工夫で問題を解決されました。
他社のシステムではほとんどが固定のテンプレートになっており、自由にレイアウトを作成することができないものがほとんど。一方、DCMは自由度が高く、自分たちでレイアウトを作成できるため、要望にぴったりだったそうです。 また、編成作業については、事前に11個のチャンネルを準備し、設定しておけばほとんどが自動化できるため、災害時の編成作業に時間がかからなくなりました。切り替えのみで済むことは時間短縮につながり、好評をいただいています。

「キキクル」の活用とホームページとの連動

お客様は気象庁が公開している大雨による災害の危険度を地図上で確認できる「キキクル」という危険度分布情報を、活用されています。具体的には、出水期には防災啓発VTRを組み込んだり、緊急時には画面の色を赤色に変更して放送したりします。
また、「キキクル」の危険度マップを表示しているPC画面をエンコーダーに入力し、必要な部分を切り出してストリーミング配信するなどの情報活用も行っています。 このシステムでは、状況に応じて瞬時に切り替えができるため、非常に便利とご評価いただきました。
また、河川の映像を静止画として使用する機能も同時に実現しましたので、ホームページ上に静止画をアップロードし、ご契約いただいている方はライブ映像も確認できるようなサービスを実現されました。これにより、ケーブルテレビを通じてリアルタイムで災害状況を確認できるようになりました。

伊万里ケーブルテレビジョン様 今後取り組み

まず、専用アプリとの連携や水位・雨量計・積雪計・保育園の温度・CO2測定計などのIoTセンサーとの連携について検討しています。これは、地域に根差したサービスとして、保育園の見守りや監視カメラの防災目的で活用し、水害時の内水氾濫などに対する情報発信を行うことを目指しています。
また、河川や道路の映像に関しては、警察署から事故や盗難に関連する車両についての協力依頼などもありますので、各カメラの映像を常時録画する体制を構築したいと考えています。さらに、関係機関への映像の伝送方法についても検討していきたいと考えています。これらの取り組みを通じて、地域の安全・防災に貢献していきたいと思っています。


伊万里ケーブルテレビジョン株式会社
HP:https://i-catv.jp/
電話:0120-46-1780